家族の絆の希薄さや親子のコミュニケーション不足が指摘されている現代、絵本はそういった問題解決のきっかけに少しでも役立つ存在となるかもしれません。近年、自治体や教育機関などで本の「読み聞かせ」を実践したり支援する取り組みが行われています。それだけ「読み聞かせ」の効果を重要視する社会的傾向があるということでしょうか。
絵本は子どもが自分で読むためだけのものではありません。まだ文字の読めないお子さんに読んであげたり、親子の大切な時間を共有するための「読み聞かせ」のツールとしての絵本の存在価値は大きいのです。
「読み聞かせ」は最近特に注目されるようになってきましたが、昔から子育ての過程でごく当たり前のように存在したものなのです。しつけや教育、対話の手段の一つとして絵本の「読み聞かせ」は重要な役割を果たしてきました。
一見すると「読み聞かせ」は親から子への一方的なコミュニケーションのようですが、「読んでもらう」「読んであげる」という行為は立派な対話になっているのです。子どもは絵本を読んでもらうことに喜びを感じ、親はその反応に対して愛情を抱く……心の会話が行われているのですね。